京王線は2018年春に有料座席指定列車を投入することを発表している。当初は夜間帯の下りでの投入であるが、将来的には朝にも投入することが予想される。

京王相模原線の実態を観察するため、朝ラッシュ時に橋本から本八幡まで乗車した。途中、京王多摩センターと調布にて定点で乗降観察を行った。3回に分けて報告します。


<0>多摩センターにおける京王と小田急との競合

まず、多摩センターでの、京王相模原線と小田急多摩線との競合状況をおさえておく。

乗降者数であるが、昔は京王線の圧勝であった。京王は新宿方面へ直通する電車を多数走らせていたのに対して、小田急はほぼ新百合ヶ丘駅までの区間運転にすぎなかったからである。小田急は小田原線の利用者が膨大なため、区間運転のままでも文句言う人はいなかっただろう。

しかし、

小田急はなんと多摩線へ急行・多摩急行を設定し、都心部への優等電車直通運転を開始したのである!

そして、2015年度の1日平均乗降者数の統計は以下となった。
多摩センター (京王)86,217人 (小田急)49,809人 
永山     (京王)45,883人 (小田急)30,737人


多摩センターにて京王の半数を超え、永山に至っては京王の3分の2まで迫っている。小田急の多摩線への力の入れようが利用者増という結果を出しているといってよいだろう。

2018年春、小田急線は複々線化事業を完了する。ラッシュ時において増発が可能になり、到達時間短縮効果もおこる。一方、京王も同時期に有料座席指定列車を投入して快適性の向上をはかる。

多摩センター・永山においての競争は利用者にとって大変好ましいものであり、今後の動きにますます目が離せなくなるのである。

なお参考資料として、ウィキペディアで「多摩センター」と検索して「利用状況」の項目も合わせて見てほしい。小田急多摩センター駅の利用者が着実に増加しているのがわかるだろう。


<1>橋本から多摩センターまで(6:21~6:29)

6:11 「アパホテル相模原橋本駅前」を出る。

以下写真は、JR・京王線橋本駅がある建物である。

KIMG0281

JR横浜線・相模線の改札口前を通過し、京王線橋本駅へ向かった。朝早いのに通勤客は改札口に次々と吸い込まれていった。

KIMG0282

6:21発 特急・新宿行き(10両)に乗車。発車時座席が全部埋まっている(7号車3番ドア)。ドア前には2人立っている。

KIMG0283

こんな朝早くから通勤しているのである。この人たちはしっかり睡眠取っているのだろうか?

6:24 南大沢着。降車無し、12人乗車。発車時ドア前6人程度であるが、ロングシート付近では立っている人たちがたくさんいるので全体的には混雑している。

南大沢から乗車する人たちは全員座れない。私が毎日新宿まで通勤するとしたら絶対立っていきたくない、と思った。有料座席指定列車の需要は充分にある。

6:29 京王多摩センター着。2人降車7人乗車。発車時混雑感あり。


私は降車した。


<2>京王多摩センターでの観察(6:29~7:21)

京王多摩センター駅は2面4線のホームがあり緩急接続ができる駅である。

6:31 特急の接続待ちをしていた区間急行・本八幡行きは、座席が全部埋まって立っている人少々の状態で発車。

6:31の時点で、6:40発の始発特急・新宿行き(10両)を待つ人たちがドアあたり8~10人程度。

その並んでいる状態を撮影。

KIMG0286

振り返って反対側も撮影。

KIMG0287

6:34 始発特急が入線。ドッと入りほぼ全員が着席。

KIMG0288

3号車3番ドア(10両の場合)に観察場所を移動した。

KIMG0290

6:38 区間急行・新宿行き(10両)が到着。すでに混雑して到着。13人が降車し全員が始発特急へ乗り換えた。

6:40 始発特急・新宿行き発車。混雑感ありで発車。

多摩センター始発を設定しているのは多摩センター利用者にとって大変ありがたいことであろう。

もしもこれが橋本始発だったら?
着席通勤を希望している多摩センターからの乗客の一部は小田急に流れているかもしれない。

もしかしたらこの特急のスジで、有料座席指定電車が設定されるかもしれない。その場合、橋本始発となっても多摩センターからでも着席できることになる。

6:42 区間急行・新宿行きが発車。

6:50 各駅停車・新宿行き(10両)着。降車無し2人乗車。これはすいている。ドア前に3人立っている状態。ロングシートの間に立っている人も2人程度しかいない。

この日は寒く、体がだんだん冷えてきている。利用者にとっては待合室の設置が役立っている日である。勿論私は待合室に入っていたら乗降観察が正確にできないので外にいる。

以下写真の中央付近に見える橋桁は多摩都市モノレールのものである。この橋桁は京王・小田急の高架線のさらに上をまたがっているのである。しかし、モノレールは非常に短い車体の4両編成である。これでは輸送力が高くはないだろう。

KIMG0294

6:56 各駅停車新宿行き(10両)着。4人降車1人乗車。並んでいた6人は乗らないで次の電車を待っていた。これは若葉台で次の電車に追い抜かれるからである。立っている人はわずかで発車。

7:00 急行・新線新宿行き(10両)着。降車無し12人乗車。これはドア前は混雑感ありで発車。

ロングシートのところは立っている人多いため全体的には混雑している。なお、新線新宿から各駅停車本八幡行きへ化ける電車である。

7:05 区間急行・新宿行き(10両)着。降車無し2人乗車。ドア前8人位。混雑感あり。ただし、ロングシート付近には人がぎっしり立っている。座って行けたらどれほどいいだろうか、と思いながら観察。

7:11 区間急行・本八幡行き(10両)着。2人降車6人乗車。ドア前6人位。ドア前は混雑まではいかないが、ロングシート付近には人がぎっしり立っている。

7:12 すでに4番線には7:40始発急行・新宿行きを待つ人が見られた。28分前から並ぶとは信じられない!

7:19の時点で、始発急行・新宿行きを待つ人がドア当たり平均8人位となった。

7:21 区間急行・新宿行き着。5人乗車。ドア前7人立っている。ロングシート付近には人がぎっしり立っている。私はこれに乗車した。


<3>京王多摩センターから調布まで(7:21~7:39)

7:23 京王永山着。2人降車3人乗車。京王永山も小田急との競合駅である。
7:26 若葉台着。降車無し5人乗車。二十数年前には何もなかった若葉台駅前が開発されている!

7:30 稲城着。降車無し3人乗車。車内は混雑。不快感が上昇した。
7:32 京王よみうりランド着。1人降車3人乗車。ドア前は混雑、ロングシート付近はかなり混雑。

7:34 京王稲田堤着。10人位乗車! かなり混雑。
7:37 京王多摩川着。降車無し3人乗車。

7:40 調布着。8人降車28人乗車。私も降車。発車時満員となった。

調布の時点で満員となると、ここから先はどうなってしまうのか??


◆まとめ

(1)小田急は、小田原線方面の乗客が膨大であるにもかかわらず、意欲的に多摩線へ急行系を設定し、都心部まで直通運転を開始した。そのため、京王と競合する多摩センター、永山にて乗客を着実に増やしている。

(2)橋本6:21発特急は、橋本発車時点で発車時座席が全部埋まっている状態である。そして乗客数の多い南大沢では確実に着席できない。有料座席指定列車による着席サービス需要は充分にあると考えられる。

(3)多摩センター(7:02~7:21)発車時点ではドア付近には混雑している状態とは言えないが、ロングシート付近では人がたくさん立っている状態である。全体の混雑感が高いのである。

(4)多摩センターから調布へ近づくにつれて、徐々に乗客が増え、調布到着時点ではドア付近も含めかなり混雑となる。不快感が高い。




※ 次回は京王本線と合流する調布駅での観察です。お楽しみに!

※ 観察・乗車体験年月日 2017年3月14日



(注)当ブログ内の写真、文章の無断転載を禁じます
ⓒCopyright SHINO all rights reserved.