JR東日本では、2018年3月現在6路線にグリーン車を導入している。東海道線・横須賀線・総武快速線・宇都宮線・高崎線・常磐快速線(取手以北運用分のみ)である。そして7路線目のグリーン車導入発表をしている。それは中央快速線である。営業開始時期は当初2020年度であったが、2020年度から5年以内と変更している。

中央快速線に導入することが発表されたとき私は「えっ?」とびっくりした。そして違和感を持った。ツイッター上でも驚きの反応が見られた。それは、他の導入済6路線とは違う点が多いからである。


<1>他の導入済6路線との違い

グリーン車導入済である6路線と違う点、そして懸念されている点は以下である。

(1)他の6路線では朝ラッシュ時でも運転間隔は3分程度であるが、中央快速線は運転間隔が2分10秒程度と非常に短い路線であること
(2)他の6路線に比べて駅間距離が短い路線であること
(3)他の6路線ではラッシュ時原則15両編成であるが、中央快速線では12両編成(グリーン車連結後)と短いこと
(4)東京駅ホームが1・2番線しかなく到着後非常に短い停車時間でまた発車する。折り返しで座席の方向転換ができるのかという問題


である。

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<2>各駅停車の役割も兼ねる中央快速線

「通勤5方面作戦」の他路線に比べて、中央快速線は以下の特徴がある。

(1)複々線区間が短い

複々線区間が三鷹で止まっており短い。そのため、もし国分寺まで延伸していれば本来各駅停車が任務を負うはずの武蔵境・東小金井・武蔵小金井からの利用者も快速に加わり混雑する。かつ所要時間もかかる。

(2)さらに複々線区間でも各駅に停車する区間がある


中野・三鷹間は複々線区間であるにもかかわらず、快速も並走する各駅停車と同様に各駅に停車する。そのため快速は高円寺・阿佐ヶ谷・西荻窪の利用者も受け入れ、かつ所要時間がかかることにもなる。

(3)もちろん、中・長距離輸送も兼ねている


八王子・高尾、拝島・青梅等への中距離輸送、さらに大月・甲府・松本方面への特急による長距離都市間輸送も兼ねている。

ということで、中央快速線は幾重もの役割を兼ねており負担が重いのである。


<3>短い複々線区間

中央線で建設された複々線区間がどれほど短いかを実感するために、5方面作戦の他の路線で比較してみた。山手線の駅から複々線区間の長さをピックアップした。

(1)中央快速線  新宿・三鷹間 13.8km
(2)東海道線   品川・大船間 39.7km
(3)宇都宮高崎線 上野・大宮間 26.7km
(4)常磐快速線  日暮里・取手間 37.4km
(5)総武快速線  東京・千葉間 39.2km


もし複々線区間が13.8km近くしか建設されなかったらどの駅までだろうか?

(2)東海道線   品川・横浜間 22.0km
(3)宇都宮高崎線 上野・浦和間 20.6km
(4)常磐快速線  日暮里・松戸間 15.7km
(5)総武快速線  東京・市川間 15.4km


となる。

もし横浜からは東海道線と横須賀線が合流して、東海道線が保土ヶ谷・東戸塚にすべて停車したら?
もし京浜東北線が浦和止まりで宇都宮・高崎線が北浦和・与野にも停車していたら?
もし常磐線各駅停車が松戸止まりで快速が松戸から各駅に停車していたら?
もし総武線各駅停車が市川止まりで快速が市川から各駅に停車していたら?

そう考えると、いかに中央線が不遇の扱いであるかがわかるだろう。


<4>中央快速線の乗車体験・観察報告目次

中央快速線のグリーン車導入について、そしてどのような快適輸送が良いかについて論じるには現場観察が欠かせない。ということで、特に青梅線からの流動、八王子方面からの流動、立川・三鷹間の利用状況について重視して観察した。

以下を予定している。

(目次・予定)

(1)中央快速線 夜間ラッシュ時東京・青梅間快速に乗車してきました
(2)中央快速線 朝ラッシュ時青梅・三鷹間に乗車してきました
(3)中央快速線 朝ラッシュ時・三鷹駅の乗降観察
(4)中央線各駅停車 朝ラッシュ時三鷹・錦糸町間に乗車してきました

(5)中央快速線 朝ラッシュ時八王子・武蔵境間に乗車してきました
(6)中央線の枝線・西武多摩川線に乗車してきました
(7)まとめ・中央快速線の快適輸送について考える



次回より順次紹介していきます。

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※ 乗車体験日 2018年2月26日~27日、3月7日

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