以前に小田急線の複々線化完了前に成城学園前で乗降観察している。当時は、急行・準急では体を押し付けての超満員であり、各駅停車は成城学園前にて大量に急行・準急に乗り換えているという結果であった。さて、複々線化完了後でどのように変化したのか?

それでは紹介します。

<おさらい>小田急新ダイヤの構成


複々線化事業完了の初年度では、朝ラッシュ時成城学園前での本数は(通過も含み)1時間当たり28本から36本へと8本の増強となった。単純計算すれば、輸送力が28%増強となり、すなわち22%の混雑緩和となっているはずである。

ラッシュピーク時での最大運転本数となる向ケ丘遊園・下北沢間の10分あたりの種別本数は6本でありその内訳を紹介する。

(1)快速急行 2本(小田原方面・藤沢方面からと半々)
(2)通勤急行 1本(多摩センター方面から)
(3)通勤準急 1本(相模大野・本厚木方面始発)
(4)各駅停車 2本(本厚木方面始発と向ケ丘遊園始発と半々)


このうち、千代田線直通は通勤準急1本と各駅停車のうち1本の計2本である。残り4本は新宿行きとなっている。


<0>成城学園前での観察概要

(観察時間) 7:53~8:31
(観察位置) 8号車3番ドア

※ 10分中2本の快速急行は成城学園前を通過する。そのため快速急行の混雑度については今回この目で確かめることはできないことを了承してほしい。なお、快速急行の混雑については、複々線化完了前の激しい混雑と変わらないという報告がツイッター上ではみられる。


<1>観察報告

7:53 (3)通勤急行・新宿行き発。15人降車28人位乗車。発車時満員。

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7:53 (4)通勤急行の到着を待ち合わせしていた各駅停車綾瀬行きも発車。こちらは発車時点では混雑していない。(以下写真でのドア付近には人が少ないことがわかるだろう)

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7:55 (4)各駅停車新宿行き着。到着時は混雑感あり~混雑。そして大量降車して3番線ホームへ流れる。

成城学園前では4番線の各駅停車から3番線の速達電車への大量乗換えという光景はダイヤ改正後も変わらないのである。

7:56 (3)快速急行通過。速くて混雑度がわからない。

通過電車が過ぎ去ったすぐ後に通勤準急が到着。

7:57 (3)通勤準急・我孫子行き着。4人降車14人位乗車。発車時かなり混雑~満員。


7:59 (4)先ほど7:55に到着していた各駅停車が発車。発車時混雑なし。ドア前4人くらい立っている。

各駅停車は待ち合わせしているのか!

複々線化が達成しているにもかかわらず、これはよろしくない。各駅停車の所要時間がかかってしまうだけである。各駅停車はすぐに発車させればいい。

8:02 (3)快速急行通過。

8:02 (4)各停・我孫子行き着。21人降車1人乗車。


(以下写真は8:03、4番線から大量降車し3番線の速達系を待つ人たち)

KIMG2940s

待つ人が多い。次に来る速達系はやばいぞ。

8:05 (3)通勤急行・新宿行き着。13人降車25人乗車。発車時満員。
8:07 (4)各停・新宿行き着。到着時20人降車1人乗車。

3番線の電車は3~4分の遅れが発生しているとのこと。


8:09 (3)快速急行通過。

4番線の電車は次の3番線に到着する電車を待たなくてはならないのである。

8:10 (3)通勤準急・綾瀬行き着。8人降車23人乗車。発車時満員。

8:11 (4)発車。ドア前4人立っている程度。
8:14 (3)快速急行通過。

8:15 (3)通勤急行・新宿行き着。6人降車41人(13人+28人)乗車。発車時満員。

+28人というのは、4番線の我孫子行きからの乗り換え客である。

8:15 (4)各停・我孫子行き着。ドアあたり28人が通勤急行に乗り換えた。
8:18 (4)各停・新宿行き(8両)着。3人降車3人乗車。到着時点ではドア前1人立っている。

8:19 (3)快速急行通過。

8:20 (3)通勤準急・綾瀬行き着。12人降車18人乗車。これは発車時混雑程度である。
8:21 (4)さきほどの電車が発車。ドア前5~6人立っている程度。

8:23 (3)快速急行通過。

8:24 (4)各停・松戸行き着。19人降車2人乗車。
8:24 (3)通勤急行・新宿行き着。13人降車24人乗車。発車時満員。
8:27 (4)各停・新宿行き着。10人降車1人乗車。接続のため3分ほど待つ。

8:27 (3)快速急行通過。
8:29 (3)2本目の通過。これは有料特急である。

8:30 (3)通勤準急・我孫子行き着。8人降車14人乗車。発車時かなり混雑~混雑。


8:31 (4)さきほどの各駅停車が発車。ドア前7人立っている状態。

私はこの各駅停車に乗車した。


<2>整理すると

3番線に到着・通過する速達系電車のみをピックアップした。なお、輸送力を実感してもらうため通過した快速急行も載せた。4番線については発車時混雑していないので省略した。

7:53 通勤急行・新宿行。15人降車28人位乗車。発車時満員。
7:56 快速急行通過。
7:57 通勤準急我孫子行。4人降車14人位乗車。発車時かなり混雑~満員。
8:02 快速急行通過。
8:05 通勤急行・新宿行。13人降車25人乗車。発車時満員。
8:09 快速急行通過。
8:10 通勤準急・綾瀬行。8人降車23人乗車。発車時満員。
8:14 快速急行通過。
8:15 通勤急行・新宿行。6人降車41人乗車。発車時満員。
8:19 快速急行通過。
8:20 通勤準急・綾瀬行。12人降車18人乗車。これは発車時混雑程度。
8:23 快速急行通過。
8:24 通勤急行・新宿行。13人降車24人乗車。発車時満員。
8:27 快速急行通過。
8:29 有料特急通過。
8:30 通勤準急我孫子行。8人降車14人乗車。発車時かなり混雑~混雑。

(上の表からいえることは)

(1)平均2分30秒間隔での速達系の運転が実現しており迫力が伝わってくるだろう。
(2)発車時満員であり、複々線化完了前の超満員で体を押し付ける状態からははっきりと改善できていると言ってよい。
(3)しかし満員であり、ラッシュの混雑が劇的に緩和したという印象ではない。複々線化完了効果としては充分とはいいがたい。


◆まとめ

(1)速達系である通勤急行・通勤準急の混雑については、複々線化完了前に比べて超満員状態から満員へと確実に緩和しているのを確認した。効果は出ているのである。

(2)しかし複々線化が完了して輸送力を倍増できる条件となった割には混雑が劇的に緩和したとはいいがたい。次回のダイヤ改正では工夫をしてさらなる緩和を期待する。

(3)4番線を発着する各駅停車については、今まで通り大量降車して3番線の速達系への乗り換えという状態が続いている。そして複々線であるにもかかわらず依然として速達系電車の接続をとるため待ち合わせをしている。待ち合わせは所要時間が増大するためやめるといい。


※ 小田急線最終回は、成城学園前から新宿まで各駅停車の乗車体験です。そしてどのようなダイヤが良いかを再び考えていきます。

※ 観察年月日 2018年4月17日

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