JR西日本は、2018年10月24日のニュースリリースにて「新快速への有料座席の導入」を発表した。まだ2編成への導入であるとはいえ貴重な第一歩であり歓迎します。


<1>詳細

(連結方法) 新快速12両編成のうち、1両(46席)を有料座席とする
(運転線区) JR神戸線・京都線・琵琶湖線 
(運転本数) 上下4本/日
(開始時期) 2019年春

(着席料金) 一律500円
(予約方法) 予約なし・自由席 
(発券方法) 車内にて乗務員に支払う

※ 以下2枚の画像はJR西日本ニュースリリースより転載。


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<2>一部有料座席連結効果

(1)途中駅からでも着席できる

普通車ではとうてい着席が見込めない途中駅からの乗車でも料金を支払えば着席することができるのはありがたい。

(2)快適性の提供 

新快速普通車の転換クロスシートよりもさらに快適な、背もたれを倒せるリクライニングシートで乗車できる。

(3)将来、頻繁運転による利用機会の向上

2019年春の段階では1日4本と非常に少ないが、今後すべての新快速に導入される可能性が高いのでその時を想定したとする。全時間帯への投入、日中では山科・姫路間において15分に1本の頻度で有料座席電車があれば、利用しやすいのである。

(4)こまめな停車駅

全車両が有料の特急に比べて停車駅がこまめである。そのためより多くの乗客にとって利用しやすくなる。例えば琵琶湖線では彦根・近江八幡・野洲・守山・草津・南草津・石山・大津・山科からでも利用できる。神戸線では尼崎・芦屋・三ノ宮・神戸・明石・西明石・加古川などからでも利用できる。

(5)鉄道会社にとっても収益増効果

利用者側のメリットだけでなく鉄道会社側にとっても収益増のメリットがある。


<3>評価

(1)上記の通り、途中駅からの着席ができ、より高い快適性を提供するサービスの導入を歓迎する。


(2)そして将来、すべての新快速に導入することを希望する。2019年春の段階では1日4本と非常に少ないが、これは試験段階であろう。JR西日本も利用状況を見て判断するつもりであり、より多くの新快速に導入されることになるだろう。

(3)4列シートについては一部批判的な意見もみられるが私は評価する。将来通勤時間帯への投入もされることになるだろうので座席数の確保上やむを得ない。京阪プレミアムカーの3列シートは思い切ったことをしているのである。


<4>今後の課題

(1)1両(46席)では少なすぎる。2両必要である。

12両編成の新快速では普通車との割合からして2両必要である。長距離を走行し、所要時間もかかるため利用者が多いことが予想されるからである。

新快速の普通車両が減ってしまうという問題があるが、私が朝ラッシュ時に大阪駅で京都線から到着した電車を観察した時では混雑がそれほど酷い状況ではなかった。そのため普通車が10両になってもいけると考える。ただ、区間や時間帯によっては酷い混雑をしている場合もあるかもしれない。実際新快速は混雑するという情報も目にする。そのような区間や時間帯では増発等で対処するしかないだろう。

参考までに、JR東日本の普通電車グリーン車の状況から見ても1両では全く輸送できないことがわかる。私が観察した夜間帯の上野始発宇都宮線通勤快速では上野発車時点でグリーン車両180席中7割程度(126人程度)が埋まってしまった。

なお2階建てにする必要はない。2階建てでは車両製造コストがかかるので平屋構造でよい。


(2)長距離に対して料金を高くすべき


新快速は長距離を走行するため、距離に応じて料金区分けをすべきである。例えば、50Kmまで500円、100Kmまで700円、150kmまで1000円、150km以上1200円とするなど。

特に、青春18きっぷを利用する鉄道ファンが500円で米原から姫路まで超長距離利用してしまうと問題である。18きっぷ利用者で埋まってしまい、地元の方々が着席できなくなるリスクもあるため、長距離に対しては相応の料金を徴収することが必要である。

(3)車内購入差額・土休日差額を設けよ

JR東日本の先行例を取り入れた方が良い。事前購入と車内購入料金に差額を設けることは徴収漏れ防止効果・車内精算手間コスト削減効果として大きい。また、通勤ラッシュがあり座席が埋まりやすい平日と通勤ラッシュがない土休日とで料金を分けるとよい。平日には高い料金が得られ、土休日にはお得感がでて利用者が増えてよいからである。


(4)車内のみ購入制度では着席できないかもしれないという問題


利用を希望して乗車したがすでに埋まっていたというならがっかりすることになる。事前に駅ホームの自動券売機で座席指定するのがよいのである。(もちろん、JR西日本としては今回は試験段階でありその結果を見て自動券売機の整備等を始めるつもりである、ことを私は承知している。)

(5)名称はグリーン車で良かったのでは

名称を「Aシート」とわざわざ付けたが私はグリーン車で良かったのではと考えている。JR各社では有料特急・新幹線ではグリーン車という名称で統一されており、JR東日本の首都圏普通電車でもグリーン車としているからである。グリーン車の方がわかりやすくシンプルで良いのである。



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